砂漠【しとろん】

淡々と流れる人生を読む方がすき。
ミステリーとか、冒険とか、そんな壮大で忙しい人生じゃなくてさ
毎日の、シチューをコトコトさせたり、愛し合ったりする話がすき。
人が死んだり、地球が爆発したり、そんなの心がつかれちゃうじゃん、
もっと縁側で昼寝しながら見る夢みたいな話を聴かせて欲しいの。

 

 

 

 

 


でも自分だったらさ、劇的な人生も送りたいの。
吐くまでプレッシャーを自分にかけて、死ぬ程がんばって、圧倒的なものを手に入れたかったりもするの。
だって絶対達成感半端ないじゃん。
志望校に受かったあの達成感、忘れられない。
それ以上の達成感に出会って、自信と自己愛に溺れたい。

 

 

 

 

 

 


でもそんなの、しんどいじゃん、てさ。
頑張りたくないやりたくない逃げたい楽になりたい諦めたい諦めたくないしんどい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい
そんな感情に刺されて生きて、死んでるより死に触れて、そんな人生まっぴらじゃん。

 

 

 

 

 

 


結局楽してちょうどいい人生が送りたいの。
そんなんじゃ何も成し遂げられないって?つまらないあらすじだなって?
いーじゃん、結局、結局、自分はそうなんだって。
100%頑張った、そう思えるのって、ほんと無理だもん。
いつもどこかに、逃げと、妥協が、生まれちゃうんだもん。
激動の話なんてそんな本、たくさんあるじゃん、
それ読んでさ、人の人生に勝手に陶酔してるほうがよっぽど楽だわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな自分が嫌いでさ、
きょうも自分と戦おうと思ってるんだけどさ、
逃げて言い訳して妥協して、
結局不戦敗なんだ、
こんな人生やだな、
強くなりたい、
強くなりたい。
強く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日ね、

思うのは簡単だって、気づいたんだ、
なんでも出来る気がしたよ、ちょっと前までね。
動こうと思った時に、動きたくないって思う自分がいるの。
それって私の意思じゃん?
結局望むのは淡々とした物語なの。結局。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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私の人生はね、
少しの幸せと、やるせなさが欲しいの。
ベッドの上で何もしなかったり、バイトだらけのストレスフルな夜が何日も続いたり、そんなのは嫌で、
丁度いい安定と不安定が欲しいの。
太陽で起きて、ハーブティーを少しずつ飲んで、前を向いて髪を結びたいの。
直面したちいさな不都合に、律儀に異議を唱えながら、
それでも静かに眠りにつきたいの。
幸せに、幸せに、不幸せに、幸せに、
物足りなさを覚えながら、気付かないふりをして、
幸せを装って、
幸せに、幸せに…

 

 

 

 じゃんもん

 

 

 

 

 

 

 


惰性で生きてるしとろんの、ありがちなお話
じゃんも〜ん