発作の起こし方独特すぎだろ【うるのん】

 

 

カントリーロード
この道ずっとゆけば
あの街につづいてる 気がする
カントリーロード
ひとりぼっち おそれずに
生きようと 夢みてた
さみしさ 押し込めて
強い自分を 守っていこ
カントリーロード
この道ずっとゆけば
あの街につづいてる 気がする
カントリーロード
歩き疲れ たたずむと
浮かんで来る ふるさとのまち
丘を巻く坂の道
そんな僕を叱っている
カントリーロード
この道ずっとゆけば
あの街につづいてる 気がする
どんなくじけそうなときだって
けして涙はみせないで
心なしか歩調がはやくなっていく
思い出消すため
カントリーロード この道
ふるさとへつづいても
僕は 行かないさ 行けない
カントリーロード
カントリーロード
明日は いつもの僕さ
帰りたい 帰れない
さよなら
カントリーロード

 

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こんばんは、現代人です。

ふと思いついたんだけど、

午後6時前の青と赤が綺麗に混ざった紫の空とか

朝方ゴミ溜めの前で潰れてる奴とかJRSKISKIのCMを見た時とか君達はなんて言う?

せーの、

 

「エモ〜〜い!!!!」

 

だよね、今言った奴全員殴ります。

もちろん僕は「エモい」と言う言葉自体は否定しない。

高校生の頃、帰り道にみんなで空を見上げて「エモくね?」「エモすぎる」と口々に言っていたのを思い出すとあまりにも情緒的で涙が出てくる。

 

しかし、言葉を使って正確に感情を描写しなければいけない時に「エモい」は極度に曖昧で不明瞭なのだ。

 

もちろん僕らは空の色を正確に描写することはできない。

目が不自由な方にあの透き通った空の色をどうやって伝えればいいのだろう?(実はこれは僕の人生的命題でもある)

 

そういう時、広義で曖昧な共通項的感覚として「エモい」と言う言葉は非常に有効的なのだ。

 

そして冒頭に「カントリーロード」の詩を載せたのはこの詩を「エモい」の一言で終わらせたくなかったからである。

 

この歌は英詩を日本語に翻訳したもので、元々の歌の意味とはかなり変わっている。

英語では「故郷の街に帰りたい」という歌だが日本語では「帰りたくても帰れない」という歌になっている。

これはこの歌が日本で発表された1995年当時の風潮を表しているのだ。

 

田舎から一念発起して都会に出る青年。

列車を待つ彼の周りには家族や村の人々が日の丸の旗を持って彼の門出を見送ろうとしている。

そんな人々の期待を背負って彼は列車に乗り込むのだ。

期待と不安を胸に抱き、車窓を流れる風景をじっと見つめる青年。

駅に着くとそこには見たこともないような人の群れ、自分の生活していた世界との違いに驚きを隠せない。

それから何年かが立ち都会の生活にも慣れてきた頃、彼は何者でもない事に気がつく。

このまま都会での生活を続けていても先が見えない。が、村の期待を背負って出てきている以上村に帰ることは出来ない。

こうして彼は都会の町外れのアパートの隅でうずくまりながら歳をとっていくのだ。

 

この歌は実はそういう歌なのである。

 

しかし、今日はこんな話がしたいわけではない。

百人一首で歌われている恋心が今と変わらないように、この歌詞は逐一僕ら若者の心に刺さるのだ。

 

ひとりぼっち おそれずに生きようと 夢みてた
さみしさ 押し込めて強い自分を 守っていこ

 

まさに神経をすり減らして毎日を生きている僕達に送られている歌だろう。尖りきって周りの意見に噛み付いて、斜に構えて心の中では怯えている。そんな事に気付きたくなくてもどこかで気づいてしまっている僕らの歌なのだ。

 

歩き疲れ たたずむと浮かんで来る ふるさとのまち
丘を巻く坂の道そんな僕を叱っている

 

これを比喩的に捉えると、

毎日頑張っているとたまには甘えたい時もある。もちろんある。僕なんか毎日甘えたくて仕方がない。

人生に甘えきっている事が分かっていてもまだ甘えたい。そんな気持ちを抑えつつしゃんと前を向いて歩かなければならない。そうだろ?

 

どんなくじけそうなときだってけして涙はみせないで
心なしか歩調がはやくなっていく思い出消すため

 

過去にすがったり友達と飲みに行ったりするよりも、スキルアップの為にインターンにいったり社会の波にいち早く揉まれて起業や厳しい道を志している人もいると思う。

1995年というまだiPhoneどころか携帯電話もない時代から、今のハイテクノロジーが蔓延し若者の起業が推奨もしくはブームとなる時代まで、その時代の先端を行こうとするものの気持ちは変わらないのである。

 

僕らは現代人である前に人間なのだ。

「現代病」だのなんだの大人は言ってるけど、僕らには大人の事は全くわからない。でも大人にも僕らの事なんてわからないはずだ。

 

だから僕らは大人がいないところで、僕らしかわからない言葉で話そう。

 

現代病、万歳だよ。

 

じゃんも〜ん!

 

 

 

お疲れ様です。ここまで読んでくれてありがとう。現代病の発作として一番笑ったのが 

「ねえ、ドライヤーってどうやってかけんの」

と友人(かんたマン)が言ってきた時でした。

いや、発作の起こし方独特すぎだろ。

 

(じゃんもん!)